北海道ペインクリニック学会 会長よりご挨拶

第31回北海道ペインクリニック学会の開催に寄せて

北海道ペインクリニック学会は、昨年第30回目の記念すべき開催を迎えました。学会の新たな旅立ちとなっている本年に、会長を仰せつかったことは光栄であるとともに責任の重さもかみしめております。

北海道ペインクリニック学会は,当初はX線あるいはCT透視下神経ブロックの開発や効果の発表、諸疼痛疾患の治療報告などが中心でした。ブロックには熟練と経験が必要で、学会の場でベテランの諸先生方よりきびしいご指摘、ご指導があったことが懐かしく思い出されます。

近年は超音波診断装置の発展、普及により新たな局面を迎えています。超音波ガイド下法は、比較的経験年齢の少ない医師でも安全かつ確実にブロックを行うことが可能になっています。またエビデンスに基づいた新しい薬剤の発売も続き、ペインクリニックを取り巻く環境は年々整備されてきています。しかし近年、手術麻酔業務の繁忙によって、ペインクリニックを志す医師が少なくなってきている事実も否めません。本年は新たな試みとしてシンポジウム「北海道ペインクリニック専従医の現状」を開催し、北海道内でペインクリニック専従として活躍されている先生方にペインクリニックの魅力、活動内容、苦労話などについてお話をいただくことになりました。このシンポジウムに参加頂き、一人でも多くの方がペインクリニックの道を志して頂ければ幸いです。

プレガバリンなどの新薬剤の発売によって一般医にも神経障害性痛や慢性痛への理解は普及してきました。ペインクリニック専門医はさらに精緻な薬物使用をマスターしていかなくてはなりません。またこれらの薬剤でコントロール不良な疾患の疼痛管理も期待されております。今回、特別講演に日本ペインクリニック学会、代表理事の重責をおつとめになっている京都府立医科大学 疼痛・緩和医療学講座 教授 細川豊史先生をお招きしております。慢性痛への薬物療法について多くの示唆のあるお話をいただけると楽しみにしております。多くの学会員のご参加をお待ちしております。

北海道ペインクリニック学会会長
旭川ペインクリニック病院
赤間 保之